英語はおしゃべり言語?

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英語は、日本語と比べると、とても口数の多い言語です。初対面の相手にも沢山しゃべりまくるネイティブスピーカーの人たちが、皆おしゃべりキャラという訳ではありません。口数の多さは、英語のコミュニケーションの基本ルールとも言える特徴のひとつかと思います。

英語学習者の方が、よくネイティブとの会話が続かない、または、会話のキャッチボールがうまくできないと悩んでいらっしゃいますが、まずは、こうした基本ルールを押さえるところから始めてみてください。

英語圏の人たちの会話には、以下のような習慣があります。
・できるだけ情報を提供する
・ロジカルに話す
・興味を持って相手の話をよく聴く
・理解を深めるために質問する
・積極的に話題を提供する

日本人にありがちなのは、英語で質問されたときに答えを一言だけ返して終わりにするパターンです。日本人は自分が話しすぎないように意識する傾向がありますが、英語圏では、質問されたことに対してYesやNoなどの意思表示をするだけで会話を終えることはほぼありません。自分の考えについて必ず何らかの補足をしたり、感情を表現したり、意思表示の理由などを説明したりするのが普通です。そこまでの情報を提供して、初めて会話が1セットとカウントされるのです。そして、“How about you?” 「あなたはどうですか?」などのフレーズで、相手の発言も促しながら会話を続けていきます。

英語はとてもロジカルな言語で曖昧さがありません。例えば、日本語の場合は、会話の中で主語が省略されることが多く、物について言うときは複数か単数かの区別がありません。一方、英語表現では、常に主語が明確になっていて、heやsheなどの表現からその人物の性別もわかります。また、名詞が扱われる際には、それが1つなのか2つ以上なのかもわかります。そして、何よりも、英語では因果関係をきちんと説明することが大切なのです。

英語圏の人たちと話をしていて、“Why?”を連発されたという経験をお持ちではないでしょうか?日本人同士の会話では、相手の行動や気持ちをその場で何となく推し量ってしまう文化がありますが、英語圏では基本的に空気を読むという文化はありません。自分の意見や考えを述べる場合には、必ずその理由も述べることで1セットの会話となります。

英語での会話に限らず、「興味を持って相手の話をよく聴く」ことはコミュニケーションの基本です。会話の文脈に沿った適切なレスポンスを交えながら相手の話を聴くことも大切なのですが、こちらが興味を持って聴いていることを示す意味でのeye contactも大切です。話の内容が理解できなかったときや聞きとれなかったときには、決して遠慮をせずにきちんと聞き返すようにしましょう。わからないままにその話題をやりすごしてしまうのは、かえって失礼な行為になってしまいます。また、聞き返すことで相手がより詳しく説明してくれるため、会話が続きやすくなります。

コミュニケーションを深めながらさらに会話を続けるためには、相手が話した内容について質問することも欠かせません。でも、質問内容についてあまり悩む必要はないのです。質問のポイントは5W1Hで十分です。つまり、Who?/What?/When?/Where?/Why?/How?を使って相手に質問を投げれば、相手がさらに情報を追加してくれるため会話が続きます。ただし、尋問するように矢継ぎ早に質問を浴びせるのはNGです。あくまでも相手が話しやすいように、やや控えめなトーンで質問します。

英語圏の人たちは、沈黙をとても苦手としています。そのため、会話の話題を柔軟にかつ積極的に提供できるようにすることが必要です。英語の文化では、会話の内容や質よりも、コミュニケーションを取り合うこと自体が重視されているため、話題はそれほど選ぶ必要はなく、また正しい英語で話そうと気を使いすぎる必要もありません。とにかく、気軽に何かを話してみることです。そして、そうすることが、英会話上達の一番のカギではないかと思います。

以上のように、補足説明を加えたり、感情を伝えたり、具体例を示したり、理由をしっかり説明したりと、英語には英語圏の社会のあり方に基づく会話の習慣があります。英語圏のほとんどは、さまざまな人種の人たちが異なる価値観や文化を持ちながら共存している社会です。そこでの共通言語である英語は、お互いがお互いの考え方や立ち位置の違いをきちんと理解し合うためのコミュニケーションツールであることが前提なのです。そのため、日本語と比べて、より情報提供志向で、よりロジカルな言語となっています。

英語を言語の習得ではなく、相手を知るための、そして、自分を知ってもらうためのコミュニケーションツールの習得という視点で捉えて取り組んでみるのはいかがでしょう?英語圏の人たちは、実際、あなたが思う以上に日本のことも、日本人の生活習慣や考え方も知りません。そんな気持ちで彼らに向き合うとき、不思議と自分自身について、今まで以上に英語で説明できるかもしれません。同時に、あなたの世界が新しい広がりを見せ始めるかもしれません。

See you!