Give It Some Thought

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コロナにすっかり振り回された2020年もついに師走ですね。今月は、ふたご座流星群の流れ星に願いごとを託してみましたし、冬至にはゆず湯に入ってゆっくり温まりました。昔から冬至にゆず湯に入ると風邪を引かないと言われていますが、ゆず湯がコロナ感染予防にもなってくれると嬉しいのですが。

さて、今回のテーマは、Give It Some Thought:「考えてみよう」です。英単語や英会話のフレーズがなかなか覚えられない、また、一度覚えてもすぐに忘れてしまうというお悩みは、多くの方々がお持ちのことと思います。実は、こうしたお悩みを口にされる方のほとんどが、英語を学習する際にあることを実行していません。英語を使いこなすためにやるべき必要なこと、でも、実際に英語を学習している人たちの多くが実践していないこととは?それは、『考える』ことです。自分で『考える』ことをしない限り、英語はなかなか上達しません。以下に説明します。

英語を話すためには、ボキャブラリー(語彙力)や文法(文型)、慣用的なフレーズに関する知識がやはり不可欠です。そして、英語の正しい学習方法は、インプットとアウトプットをバランスよく繰り返すこと。このインプットとアウトプットの学習をセットで行うことが英語学習の王道です。

あなたが教材を使って英語を学習される場合、通常はどのように学習されているでしょうか?まず教材に紹介されている英単語、フレーズ、例文などを読んで意味を確認し、さらに音声教材で音を聴いてみる、という感じでしょうか。あるいは、音声教材から先に聴いてみる方もいるかもしれません。さらに、ぬかりのない方は、きちんと音読やオーバーラッピングまで行っているかと思います。 ここまでやると、ほとんどの方はしっかり学習したつもりになってしまうものです。

しかし、これだけで終わってしまうと、残念ながらせっかく学習した英単語や英語の表現パターンもなかなか身につかないのが実情と言えます。それはなぜかと言うと、自分には直接関係のないコンテンツを覚えようとしているからです。例えば、教材に掲載されている例文ではTomやらNancyやらが主語になっていたり、慣用表現が使われている場面なども、あなたには全く関係のないシチュエーションであったりすることがほとんどです。そのため、一度覚えてもすぐに忘れ去ってしまうことが多く、なかなか記憶に定着させることができません。

教材で出会った単語や表現を自分のものにしようと思ったら、自分であればそれらをどんな場面でどのように使えるだろうかと『考えて』みることが必要です。そして、大切なことは、自分自身のシチュエーションで自分に即した英文を作ってみること。新たに学習した単語やフレーズを使って、自分が使えそうな英文を思いつく限り作ってみる。そして、それを声に出してみる。これが最も実践的で効果的な学習方法と言えます。つまり、教材で新しい単語・表現に触れ(=インプット)、それを使って自分に関係した英文を作る(=アウトプット)、さらに声に出す(=アウトプット)という、英語学習の基本プロセスが出来上がるからです。

自分についての会話フレーズを作れば作るほど、それを実際に使ってみたくなるのが人間の心理です。そのため、外国人と積極的に話すようになるなど、実践的なアウトプットの機会が増えるという好循環が生まれるとある英会話学校の先生がおっしゃっていました。私も全く同感です。

『考える』ことは、リスニングの学習や、外国人とのコミュニケーションでつまずいた際にも必要です。リスニングの学習で聴き取れない部分があった時、実際の英文を目で確認し「なるほど!」と納得して終わりにしてはいませんか?ここでも「なぜこれが聴き取れなかったのだろう?」と考えてみることが大切です。初めて出会った単語であれば、聴き取れなくても仕方ありません。ですが、自分が知っている言葉や単語の組み合わせが聴き取れなかったのであれば、その原因を考えて対策を立てることが必要です。そうしなければ、いつまでたってもリスニングのレベルアップは望めません。

また、外国人との会話で自分の英語が通じなかったら、その理由をよく考えてみてください。発音に問題があったのかもしれませんし、その状況における適切な表現が選べていなかったのかもしれません。私の場合、英語が通じなかった原因には主に2つのケースがありました。ひとつは、そこでのキーワードとなる単語の発音が適切ではなかったケース。もうひとつは、文法的には正しくても、通常ネイティブたちは使わない表現だったというケースです。こうした経験は、いずれも自分の英語力を向上させるチャンスになりますので、失敗を重ねることも悪くはありません。

明日はクリスマス・イブ。今年は自宅でおいしいご馳走を作る人/食べる人が多いかと思います。 ひと手間かけた料理の味は、やっぱり格別です。英語学習も、読みっぱなし、聴きっぱなしではなく、自分なりに考えてひと手間をかけてこそ、おいしい結果が得られるものです。

See you!