What’s Business English?

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最近、晴れた日にどこからか綺麗な鳥の鳴き声が聞こえてきます。近くの公園の緑に山鳥が身を寄せているのか、または、近所の家で飼っている鳥の鳴き声が漏れ聞こえてくるのか、どちらなのかはわかりません。とても心惹かれる澄んだ鳴き声なので、つい窓のカーテンを開けて鳥の姿を探してしまいます。これもコロナ禍の小さな幸せです。

さて、今回は、「ビジネス英語とは何者か?」について、そして、それを攻略するアプローチについて考えてみたいと思います。

英語をそこそこ話せるという人でも、ビジネス英語という言葉を聞いたとたん、急にハードルの高さを感じるようです。実際、留学経験がある人でも、いざ外資系企業の面接に臨むと普段の半分も英語が話せないというケースはよくあります。英語コーチングに寄せられるお問合せを見ても、『ビジネス英語の学習方法をおしえてください』『仕事でスムーズに英語を話せるようになるには?』『ビジネス英語のおすすめ教材は?』などという内容のものは結構多いです。

確かに、仕事の場面で必要とされるコミュニケーションの難易度は低くはありませんが、上記のようなご質問をお持ちの方々の多くは、そもそもビジネス英語というものの本質がよく理解できていない可能性があります。

ビジネス英語には明確な定義がある訳ではありません。例えば、これはビジネス英語で、これはビジネス英語ではないというような決まりごともありません。ただし、ビジネス上、定番として用いられるフレーズや表現はいくつかあります。では、実のところ、ビジネス英語とは何でしょうか?多くの人が漠然と捉えている「ビジネス英語」という概念を噛み砕くと、「仕事のシチュエーションで必要とされる英語のコミュニケーション」という言葉に置き換えられるのではないかと思います。こうした表現に置き換えてみると、あなたにもビジネス英語なるものの本質が見えてくるかもしれません。そのヒントになりそうな例を挙げてみます。

例えば、カジノの一流ディーラーは、ブラックジャックなどのカードゲームでプレーヤーたちのカードの点数を、プレーヤーそれぞれの国の言語で即座にカウントすることができます。カジノを訪れるゲストは国際色豊かですから、プロのディーラーたるもの複数言語でゲームの進行をマネージできなければなりません。ゲストの風貌や発する言葉の端々から、そのゲストの国籍を瞬時に判断するスキルもプロのディーラーならではです。私も以前、ニューカレドニアのカジノで、友達とブラックジャックのテーブルに参加したことがあります。その時、ディーラーが他のプレーヤーたちのカードを英語やフランス語でカウントしていたことに加え、私たちのカードを『ナナ(7)!』 『ジュウ(10)!』などとテンポよく日本語でカウントしてくれたことにいたく感動しました。それにしても、私たちが日本人だとなぜ一目でわかったのでしょうか? 彼の目に映る私たちは、きっと典型的な日本人観光客だったのでしょうね(笑)。

また、私たちは、世界的に活躍するスポーツ選手たちが英語のインタビューに通訳なしで受け答えしている映像をよく目にします。英語圏以外のヨーロッパの選手も、アジア出身の選手も、それぞれ独特で癖のある発音やアクセントを交えながらも、本当にスムーズに英語を話していますよね。そんな映像を見てあなたは、『あれほどの英会話力を練習の合間にどうやって身に付けたのだろう?』とか、『トップアスリートはなぜ皆、語学も堪能なんだろう?』などと思うかもしれません。もちろん、中には若い頃から英語圏で練習を積んだり、英語を話すトレーナーやコーチの指導を受けてきたアスリートがいることも確かです。でも、皆が皆そんな環境に身を置いていた訳ではありません。

カジノのディーラーがカードの点数を複数言語で素早くカウントすることも、アスリートがメディアのインタビューで終わった試合の内容や評価について、ライバルについて、そして今後の目標等について語ることも、どちらも彼らの仕事上、欠かせない必要なコミュニケーションなのです。では、彼らはなぜ外国語のスキルを短期間で熟練したレベルにまで高めることが可能なのでしょうか?答えはとてもシンプルです。それは、あくまで「必要な内容」にフォーカスするからです。

それでは、あなたにとって必要な仕事上のコミュニケーションスキルとは何でしょう?それは、あなたが業務として日々行っていること、そこで起きていること、関わる人たちに伝えるべきことやお願いすること、解消すべき問題点や今後のプランなどについて、「リアルタイムで詳しく説明できること」に尽きるのです。これはもう、学習教材などで学習するという次元の話ではなく、業務に関する自分なりのコンテンツを自分で構築しアウトプットできるようにするしか方法はありません。この本質の部分を置き去りにしている限り、いくらビジネス英語教材でフレーズや表現を学んでみても、職場における英語のコミュニケーションスキルは一向に高まりません。

『ビジネス英語を攻略したい!』とお考えなら、まずは、今のあなたの担当業務、役割、課題、これからやるべきことなどをできるだけ具体的に、詳細に、かつわかりやすく、英語でスラスラと説明できるスキルを身に付けることから始めてみてください。これ絶対にお勧めです!

See you!