英会話力は相槌に表れる

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今年もあと数日となりました。今年は、1年分の断捨離や大掃除を早めに終わらせて年末をまったりと過ごしたいと考えていましたが、仕事の都合上そうもいかず、目下、2022年のラストスパート状態です。この寒さの中、コロナやインフルを寄せ付けずにもうひと頑張りするためには、何かパワーの出る燃料が必要です。

昔聞いたイギリスのロックバンドの歌に、こんなくだりがありました。

If you wanna run cool
If you wanna run cool, you got to run
On heavy, heavy fuel

クールでいたいなら
クールでいたいなら、重燃料で
突っ走るだけさ

私の場合は、大好きなお肉とお餅入りのあったかいおしるこを燃料に師走を走り切りたいと思います!

さて、今回のテーマは英会話における相槌です。英会話で相槌の打ち方がうまい人というのは、つくづく英語に堪能なんだなぁと感じます。適切な相槌が打てるということは、相手の言葉がしっかりと聞き取れて、その内容がタイムリーに理解できていることに他ならないからです。その上で、その場にふさわしいスマートな受け答えができる人は、もう英会話の達人です。実際、相槌表現によって、相手に対する自分の気持ちや感情をうまく伝えることができれば、それだけで会話が弾み、相手との距離を縮めることができます。

ところで、英語と日本語の相槌の打ち方には基本的な違いがあることをご存知でしょうか。日本語では、相手が話している途中で相槌を入れるケースはよくありますが、英語では、相手の言葉が終わるのを待ってから相槌を入れるのが一般的なルールとされています。相手が話している最中にいちいち相槌を入れると、「この人は、自分の話を真剣に聞いていないのでは?」という印象を与えてしまうようです。そして、英語では、単に無意味な相槌を打つのではなく、相手の話の内容に対して、理解や賛同、驚きの気持ちなどを表現する「意味のある」相槌表現を返す必要があります。

例えば、日本人にありがちな、相手が何か話すたびに反応して“Uh-huh.” や “Mm-hmm.”を連発するのはNGです。相手の話をきちんと聞いているという姿勢を見せるためには、軽くうなずくなどして、相手の話を遮らない程度に対応するのがポイントです。また、同じ相槌表現を続けて使いすぎないよう注意する必要もあります。日本人がよく“Really?” を連発しているのを耳にする機会は多いですが、これもあまり好印象とは言えません。

英語の相槌表現にはさまざまな種類がありますが、ここで、状況別に使われるいくつかの表現を、あくまでも私の独断でランク付けしてみたいと思います。今回は、ゴルフのスコアになぞらえてbogey / par / birdie でランク付けしてみます。

「私もです / 同感です」
A: I think the media should be more careful about what they cover.
( マスコミは、自分たちの報道内容にもっと慎重になるべきだと思います )
B: [bogey] Yeah. / Me too.
B: [par] I agree. / That’s true.
B: [birdie] You can say that again. / That makes two of us.

「本当に? / 信じられないですね! 」
A: My 70-year-old aunt is still working as an aerobics instructor.
( 私の70歳の叔母は、今もエアロビクスのインストラクターをしています )
B: [bogey] Really?
B: [par] That’s unbelievable! / No way!
B: [birdie] You must be kidding. / You don’t say!

「それはすごいですね! 」
A: Actually, I won the lottery again.
( 実は、また宝くじに当たったの )
B: [bogey] Wow!/ Really?
B: [par] That’s fantastic! / Again? That’s incredible!
B: [birdie] Did you? Congratulations! / Lucky you!

「そのとおりです 」
A: We need more resources to make it to the deadline next week.
( 来週の期限に間に合わせるためには、もっとリソースが必要だ )
B: [bogey] That’s right. / You’re right.
B: [par] Exactly. / Absolutely. / That’s (You’re) absolutely right.
B: [birdie] That’s exactly what I was going to say. / what I thought.

「そう言っていただき嬉しいです 」
A: Your new work is stunning and the best thing we have seen this year.
( あなたの新しい作品は極めて魅力的で、今年見た中で最高のものです )
B: [bogey] Thank you (so much).
B: [par] I’m flattered. Thank you.
B: [birdie] That’s very nice of you to say. / That’s a great compliment. I appreciate it.

ネイティブとの会話がうまく続かないと悩んでいる方は、相槌表現を効果的に使えていないことが原因のひとつかもしれません。会話というものは、適切な相槌があるからこそ盛り上がるものです。相槌を通して共感や驚きの感情、また相手を祝福する感情をうまく表現することで会話が活性化し、相手と良好な関係を築くことにもつながります。特に、何か良いニュースに触れた時、ちょっとした感謝の気持ちを伝えたい時、また称賛の言葉をもらった時などは、ぜひポジティブかつ大胆に「嬉しい」気持ちを表現してみてください。日本人の私たちにとっては「少し大げさかな?」と感じる位が丁度良いようです。

英会話では、お互いの意見の違いを明らかにするのも大事なことですが、共通点が見つかれば、自ずと親近感が湧いて会話が弾みます。相手との共通点や相手に共感できる点を見つけたら、ストレートな賛同表現で自分の気持ちを表現してみましょう。素直な賛同表現は、信頼関係や建設的な関係を築く上でとても大切です。

あなたの相槌が変わることで、会話が続き、話題の幅も広がります。まずは定番からマスターして徐々にバリエーションを増やし、コミュニケーションの楽しさを味わってください。

それでは、本年もありがとうございました!どうぞ良いお年をお迎えください。

See you!