こんにちは、eigomob.com へようこそ!
今年もあっという間に GW に突入ですね。私は、連休に先駆けて、先週、東北に遊びに行ってきました。桜がほぼ満開で、行く先々で目を楽しませてもらいました。温泉にもゆっくりとつかってリラックスタイムを満喫してまいりました。
ところで、あなたは、電車の中でスマホを見る人ですか?今回、久々に乗った新幹線の中でも、ローカル線の中でも、絶えずスマホと向き合っている人がやっぱり多いことを実感しました。私は、外ではスマホを滅多に見ないので、世の中の皆さんが外出先でいつも何をチェックしているのかと不思議に思ってしまいます。そう言えば、ふと FOMO という言葉があることを思い出しました。
ご存じの方もいると思いますが、FOMO とは、Fear of Missing Out の頭文字をとった言葉で、miss out、つまり、「何かを逃す」、「見逃す」ことの恐怖を意味しています。転じて、「取り残されることへの恐怖」を表現した言葉です。日本語では SNS 不安症や SNS 恐怖症などと言われることもあるようです。SNS やインターネットで、自分だけが最新の情報や魅力的な機会を見逃しているのではないかと不安を感じる心理状態です。FOMO は、SNS を多く利用するほど強まる傾向があると言われています。
私自身は、LINE で友人と連絡を取り合う以外は、プライベートで SNS を利用することはほとんどありません。そのためか、これまで FOMO を自覚したことはありません。私の親しい友人たちも SNS をあまり使っていませんが、古い知り合いの中には、2日と置かずに自身の行動を Facebook に美しい写真付きでアップロードしている人がいて、その行動力にはいつも感服しています。そうした SNS のヘビーユーザーたちは、友達から「いいね!」をもらうことで、多くの人と繋がっていることを日々実感・確認できるということですね。それが SNS の良いところではありますが、逆に、投稿の頻度や「いいね!」の数が増えるほど、常に新しい情報をアップしなければというプレッシャーにも悩まされるのではないでしょうか?それも、SNS 不安症のひとつということになるのでしょう。
いずれにしても、デジタル情報への過度な依存には、何かしらの中毒障害が伴うような気がします。また、SNS やインターネットで共有されている情報は必ずしも正確ではないため、注意も必要です。私の場合は、最新のニュースやトレンドを、インターネット、テレビ、紙媒体(雑誌など)で総合的にチェックしているため、特にデジタルメディアに大きく依存しているということはありません。ところが、こんな私にも、オンラインにどっぷりと依存しているものがありました。それは、食料品以外の買い物です。コロナ禍以降、ほとんどの買い物をオンラインで済ませることがすっかり習慣になってしまったのですが、実は、ここに私の無意識の FOMO が潜んでいたのです!
FOMO 心理を利用した効果的なマーケティングの手法として「FOMO マーケティング」と呼ばれるものがあります。これは、消費者の「取り残されたくない」、「チャンスを逃したくない」という心理に訴える販売戦略で、例えば、オンラインショップのサイトで目にする期間限定〇〇、数量限定〇〇、先着〇名様限定、残りあと〇個などの文言表示は、どれも消費者の FOMO 心理を刺激し、不安を煽ることによって即座の購買を促すマーケティング戦略なのです。
これまで自分は FOMO とはほぼ無縁と信じていた私ですが、最近この FOMO 効果を利用した販売戦略にまんまと乗せられている自分に気づいてしまいました。期間限定のセールがあったり、特別なお客様限定という名目でのクーポンを付与されたりすると、ついつい財布のひもが緩んでしまう私です。気になる商品を繰り返し眺めているうちに「残りわずか」のサインが表示されると、反射的に買い物かごをクリックしてしまう自分がいたりします。もちろん、衝動買いというわけではなく、本当に欲しいもの、本当に必要なもの以外は買うことはありませんが、こと買い物においては、私の中の FOMO がかなり刺激されていることは確かですね。とても興味深いことに、人は、何かを得る喜びよりも、失うことへの恐れに強く反応する生き物だということです。あなたもご注意ください(笑)。
さて、FOMO をわずらう人たちがいる一方で、JOMO を楽しむ人たちがいます。JOMO とは、Joy of Missing Out の略で、「取り残されることの喜び」を意味しています。周囲にあふれる情報に振り回されることなく、自ら情報の摂取をコントロールして、自分にとって大切なこと、自分の価値観に集中することができる心理状態を表します。
旅に出ることは、日頃の喧騒から逃れて、本来の自分を見つめ直すことのできる絶好の機会です。あなたも、旅先ではスマホをバッグにしまって、ぜひ JOMO を味わってみてください。
See you!