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冬を迎える前に長野県の山岳地域へ星空を見に行く予定だったのですが、連日あまりにも多くのクマ被害が報じられているため、このプランはしばらくおあずけです。10月から12月は流星群も多く見られる時期ですので、とても残念です!それにしても、今後のクマ対策はどうなるのでしょうか?
さて、あなたが「あの人は英語がペラペラだ!」と判断する基準は何でしょうか?まるでネイティブのように綺麗な発音で英語が話せることでしょうか?常に正しい文法で英語が話せることでしょうか?それとも、英語でタイミングよく受け答えができることでしょうか?いずれにしても、スムーズに英語を口にすることができれば、それだけでペラペラとみなされるかもしれません。
こうした要素をすべて持ち合わせている人は、いわゆる『英語が堪能な人』と呼ばれます。ですが、『英語がペラペラ』の『ペラペラ』には、もうひとつ別の要素が含まれているような気がしてなりません。私の中では『英語がペラペラの人』 = 『英語がドンドン話せる人』で、『英語がドンドン話せる人』 = 『英語がたくさん話せる人』という理論があります。英語をたくさん話すためには、もちろん一定レベル以上のボキャブラリーが必要です。また、話し相手にとって聞きやすいリズムや適度のなめらかさをもって話せることも大切です。一方で、発音がどんなに綺麗であっても『ペラペラ』 度のポイントはあまり高くはありません。つまり、『ペラペラ』の度合は、最終的に英語を話す情報量に比例するように思います。
ここで、あなたが日本語ペラペラだと思う外国人タレントを思い浮かべてみてください。誰を思い浮かべるかは人それぞれですが、おそらく『日本語ペラペラ』の範疇に入る外国人は、たとえ英語訛りの日本語を話していても、誰もが理解できる表現で、程よくスムーズに、そして何よりも豊富な内容を話せる人ではないでしょうか?たぶん、発音の完成度はそれほど重要ではないはずです。
『英語ペラペラ』を目指すのであれば、英語で『たくさん話せる人』になる必要があります。そもそも英語の文化は、いちいち言葉で説明しなければいけない文化なのです。相手の顔色をうかがって状況を判断するような文化ではありません。そのため、英語のコミュニケーションでは、日本語以上に会話での情報量が求められます。英会話の学習者がまず抱えるお悩みは、外国人に話しかけられても、ひと言返すのが精一杯でその後の会話が続かない、次に何を話せばよいのかわからなくなる、というものではないでしょうか。こうしたお悩みの原因を単に単語力のなさや英文法の知識不足のせいにしている限り、英会話が上達することはありません。
英語を『たくさん話す』ためのポイントはいくつかありますが、鍵となるものは、ズバリ『説明』です。前述のとおり、英語の文化は、顔色をうかがう文化ではなく、常に言葉のやりとりで状況を確認したり説明したりする文化です。日本語の会話では省略するような事柄も、英語の会話ではあえて言葉にすることで意思の疎通を図ります。いわば、英語は説明の言語なのです。まずは、この文化の違いをよく認識することがとても重要です。外国人との会話が続かない、何を話したらよいかわからなくなるというお悩みの原因は、多くの場合、あなたのコミュニケーションが説明不足である可能性が大です。
「説明不足ってどういうこと?」と思われるかもしれません。日本人が話す英語がどこか単調で物足りない感じになりがちな理由は、話の内容に具体的な説明が乏しい、感情表現が乏しい、受け答えが杓子定規になりやすく、話題の展開がないことなどにあります。ネイティブスピーカーたちは、相手によりわかりやすく伝わるように、具体的な事例を示したり、時には比喩を使うなどして物事を説明するスキルに長けています。それからもうひとつ、日本人の英会話が盛り上がりに欠けるのは、日本人が感情表現というスパイスを会話に加えるのが苦手なためだと思います。いつもの会話に、より詳細で具体的な説明を加えたり、自分の気持ちや思いを表す感情表現を盛り込むだけで、相手の反応の度合や共感度も上がるはずです。
例えば、私が外国人の友人に「あなたが住んでいる市ヶ谷はどんなところ?」と聞かれた場合、過去の私であれば、たぶんこんな風に答えていました:
“Ichigaya is a very convenient place to live. You have easy access to major stations in Tokyo.”
そして、現在の私なら、以下のように答えたいと思います:
“Ichigaya is a very convenient place to live because you have easy access to major stations in Tokyo. You have 3 subway lines and the JR Chuo-Sobu Line there. It takes about 10 minutes to Shinjuku, 20 minutes to Ikebukuro, and also about 20 minutes to Tokyo Station. How about your place?”
いかがでしょうか?ただ単に「市ヶ谷は住むにはとても便利なところで、東京の主要な駅への交通の便がとても良いです」と答えるのではなく、より具体的に、地下鉄が 3 路線と JR 中央・総武線が通っているという『説明』を加えます。次に、新宿までなら約 10 分、池袋までは 20 分、東京駅までも約 20 分で行けることを具体的に『説明』することで、相手の想像力も広がり、より多くの反応が期待できそうだと思いませんか?さらに、相手の質問に答えた後で “How about your place?” 文脈によっては “How about you?” と、「あなた(の場所)はどう?」と相手にも同様に聞き返すことで、会話が続くきっかけを自然に作ることができます。
英会話の練習とは、英語で物事を説明する練習と言っても過言ではないでしょう。英会話を楽しむためには、あなた自身のこと、あなたの身の回りのことを、できるだけ具体的に詳しく説明する練習や、あなたの感情の変化などを上手に説明する練習が必要になります。こうした『説明力』を養うためには、学習書に載っている会話フレーズをそのままコピーするのではなく、あなた自身によるあなたのための会話表現を作る習慣を持つことが何よりも大切です。
気が付けば、誰かが作った模範例文やフレーズを追いかけてばかりいませんか?あなたのことはあなたにしか語れません。自分が持てる語彙力を使って、自分のこと、自分の日常をできるだけ丁寧に説明する練習を重ねてみませんか?英会話の練習とはそういうものなのです。
See you!